基板の試作と量産について(2022.3.7のトピックス)

 こんちにちは。
 エム・ディー・システムズのネット通販『設計天国』の田中です。

 先週のトピックスとは少し中身が違いますが、試作と量産で、何が違うから何に気を付けて頂くべきか、弊職の書きうる限り、書き綴ってみようと思います。

 製造メーカー(製造場所)が違う
試作と量産で何が違うと注意確認事項が発生するかは、製造メーカー/場所の変化に尽きるかと思います。

 ご注意頂くべきこと
1.製造用データや資料への慣れ/不慣れ
慣れは有難いです。でも慣れが怖さを産むこともあります。
不慣れは大変です。不慣れが有難いケースもあります。

慣れ:弊社がお出しする製造用データは、パターンレジストシルクは拡張GB、穴は標準GB、特記事項(資料)はデータのPDFと作画依頼表と製造指示書に記載、なので慣れて頂ければ、どれを見ればどう手配/どう製造すれば良いかわかる。
慣れの落とし穴:データと資料の不一致があったが、慣れ過ぎていたため、細部の確認やホウレンソウをせず進めて頂いてしまい、不具合に発展。

不慣れ:「この名称のデータは何ですか?」→「作画依頼表に記載していますが、L1です」、「穴データの形式は何ですか?」→「標準GB形式です」、「公差のついている穴は有りますか?」→「穴図の一覧に公差の記載があります」、「公差の無い寸法についてはどうなりますか?」→「仕様書の記載していますが、御社標準で管理をお願い致します」、などと、1点、1点の連絡になりがちになります。
不慣れが救い:「データの事と指示書の内容/寸法が違います?」→「弊社の落ち度です」、「ロット表示はどうします?」→「弊社の指示漏れです」、など、基板メーカー様や実装メーカー様が救ってくれます。

2.製造材料の違い
先週のトピックスがこの類になりますが、基材やソルダーレジスト、シルクや表面処理剤が違っている可能性があり、電気特性や仕上り特徴が異なる可能性があります。

他にもまだあると思いますので、追々、続編を書くようにしてみます。

 今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
ご意見、ご感想などありましたら、ぜひ、ご連絡下さい。